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前々回に引き続き、またもや強烈な変り種郷土料理をご紹介。 マリオ家にて、マリオの友人を招いて日本食を披露したその夜、その日のゲストの一人がお土産に持ってきたチーズにみんなが沸きました。 皆さん一様に楽しみな様子・・・。マリオも「kii、見てみろ!うまいんだぞ!」と、なにやら意味深なニタニタ笑い。 一見何の変哲もないチーズに見えますよね。。。。 これ、ご当地プーリアにおいてもとても貴重な一品でなかなか手に入らないのだそうです。 現在では、お店で売ることも禁じられているこの代物。 「formaggio dei vermi」。vermiを日本語に訳すと「うじ虫」。 つまり、うじ虫によって発酵させたチーズということです。。。 発酵前のチーズにうじ虫の卵を付着させ、その卵がすくすくと育ち孵化していくに伴いチーズも美味しく成長していくという涙ぐましい成長物語。 あ~恐るべしイタリア郷土料理(涙) 小さすぎて、またチーズと同系色のため写真ではその姿は見えませんが、小さなうじ虫がチーズの中を元気一杯ピョンピョン跳ね回っているんです(涙涙涙) 「私には気持ち悪すぎる!!」と逃げまどうと、「ゴルゴンゾーラは食べるんだろう!!あれだってカビじゃないか!カビもうじ虫もおんなじだ!!」とはイタリア人の理屈。 まあ、確かに「カビ」も本来気持ち悪いものっちゃ気持ち悪いものなんですけどね・・・。 ナイフでチーズ(うじ虫入り)をたっぷり切り取り、パンにのせて美味しそうに頬張る彼ら。さも満足気であります。 「気持ち悪い・・・。」と言いながらチーズの中にいるうじ虫の様子を見ていると、チーズを持ってきた張本人のミンモが満面の笑みで言いました。 「ほら、ピョンピョン跳ねてかわいいだろう?ピッチカピッチカを踊ってるんだ!」 「ピッチカピッチカ」またの名を「タランテッラ」と呼ばれるのは、プーリア地方の民俗音楽のこと。軽快なリズムに合わせて跳ね回るように踊る様子を見るのは、見ているこっちまで本当に楽しくなるステキな伝統なのですが、うじ虫がピッチカピッチカを踊ってるなんて・・・。贔屓目もいいとこです(笑) そしてまたもや。。。 「ここでしか食べれない・・・」という脅迫観念にも似た思いが私を奮い立たせ、ピッチカピッチカを踊るうじ虫と共にチーズを口にしたのでした。 その瞬間、うじ虫チーズを頬張る自分の姿と重なったのは、一昔前に人気を博した「なるほど・ザ・ワールド!」レポーターの「ひょうきんゆみさん」の姿(古!) せっかく勇気をふりしぼって「ゲテモノ」を食べてるくせに、その「味」を堪能する余裕を持てないのは、私の悪い癖のようです。(ここがプロのレポーターとの違い!?) 「うじ虫チーズ」も、食べることに必死で味を覚えていません。が、その勇気に値する味では「ない(!)」と思ったことは覚えています。。 今回も余裕シャクシャクに「うじ虫チーズ」を堪能した夫の感想によると、その辛味は確かにゴルゴンゾーラに通じるものがあるとのこと。ゴルゴンゾーラよりも酸味は強目、塩気はしっかり感じるのだけれどゴルゴンゾーラのようにきつくはなく丸いのだと。そして彼は言いました。「美味しい!」と。 うじ虫自体の味はあんまり感じられないそうです。 翌日マリオ家に昼食をいただきに行くと、 「朝起きてテーブルを見たら、昨日のうじ虫がたあああ~くさん跳ね回ってたのよ!!あ~気持ち悪い!!」 と、マリオの奥さんのコップは、キレにキレておりました。。。そりゃそうだよね・・・。
by cricri021219
| 2006-10-26 23:05
| プーリア 料理
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